神戸市長田区
阪神淡路大震災後のまちづくりを調査
8月22・23日に党区議団は、神戸市の長田地区を訪問し、住民参加のまちづくりを調査しました。
久二塚六まちづくりの説明を聞く党区議団
台風11号が通り過ぎ、品川区内の被害もなくなったことがわかり、安心して神戸市に調査に行きました。
5年前に起った大地震と火災で6000人以上の方たちが亡くなった震災は、今でもその被害の後を大きく残していました。
まず、新長田駅を降り、碁盤の目のように区画整理された町を歩いて大正筋や六間筋の辺りまでくると「久二塚六まちづくり協議会」の副会長さんに会いました。突然であったにもかかわらず、丁寧に震災後のまちづくりについての運動と計画の説明をしてくださいました。 「再開発」の手法で協議会をつくり、「われわれのまちづくり」として考え、地域住民の総意を取り入れた構想を住民の側から行政に提案していこうと運動をすすめたといいます。「久二塚六」という名称は六つある丁目の頭文字を並べたものだそうで、「全住民が参加し、住みよい活気ある町を取り戻し、さらなる町の発展を望む住民の意見の集積機関としたい」という目標をかかけています。
上の写真はテレビでもよく写っつていた商店街(大正筋)です。まちのみなさんはしっかりとまちと生活の再健のために頑張っていますが、今でも当時のままということはショックでした。
みんなで作り上げた計画は、商店街と住宅の共存するまちです。
筋(商店街のこと)に面して、五階建てをつくり、そこの一・二階部分は商店で、三階から上は住宅。さらに、その奥には高層住宅、集いの広場やコミュ二ティースペースもとっています。
上の写真は、長田区の中にある鷹取地区のまちづくり計画の調査です。ここでは、神戸市役所の担当者からの説明を聞いて現地の視察をしました。
鷹取地区は、区画整理事業ですすめました。4メートル道路をさらに6メートルに拡幅したためひろびろしていました。数件だけでも自宅の再建が一致したら進めていくというやり方なので、この地域全体からみるとポツリポツリという様子ではありますが、着実に進んでいます。
また、道路拡幅に自分の土地を提供することにも合意がつくられています。 神戸市役所の担当者は、住民との合意形成にかなりの時間がかかること、しかし、そこが計画推進には欠かせない大事なことだという位置付けで、あせらず着実に対応しているといいます。担当の職員体制はどのくらいかと聞くと、「250人います。」という応えには全員ビックリしました。
長田地区でも、鷹取地区でも地震後に発生した火災は大きく広がりましたが、公園などの空地と不燃化の建物で類焼は免れたところもあったと聞きます。品川にも大いに活かせる話だと感じました。
上の写真は、区画整理事業で整備された公園。鷹取地区にあります。公園の樹木は当時の火災で焼けました。
上の写真は、鷹取地区。住民の合意が作られたところから道路拡幅の土地を提供して自宅の建築をすすめました。広い道路になっていることかよくわかります。
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