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南恵子 お元気ですか南恵子です。 2001年10月14日発行
第707号

minami@jcp-shinagawa.com

学校運営に父母への
情報公開は欠かせない条件

 区議会の決算委員会で、教育問題について南は学校の情報公開を取り上げました。父母と教員が一緒になって教育をするには、まず学校側からの情報公開が欠かせないので、その立場から進めてほしいという質問です。


 今、子どもたちの学校生活がいじめや暴力、不登校などで荒れています。学校はもちろん父母たちも、学力の問題や友人関係などどう引き上げていこうかと悩んでいるとおもいます。

 決算委員会で、いわゆる「学級崩壊」の数が区立小中学校全体で5クラスあることがわかりました。さぞや、クラスの人数が多いのかなと思っていたら、22人から30人と決して多くはありません。「荒れ」は必ずしも人数には関係していないといえると思います。

 では、なぜなのでしょうか。子どもは、勉強がわかれば意欲的になり反面、わからなければ自分を卑下し、場合によっては自暴自棄になります。とりわけ中学生は受験があるため内申書の記述がからんで子どもながらに一喜一憂し健全な友人関係を築き上げにくくなっています。
学校も情報公開して父母とともにあゆむ

 先日、ある学校で起きている子どもの「荒れ」に学校側の対応が不十分だったために、父母たちがかなり心配していることがわかりました。PTAもパトロールをしたり、朝の挨拶運動をしたりと一生懸命取り組んでいました。学校がようやく開いた全父母対象の保護者会で、学校の「荒れ」た状態を説明。

 保護者会の最後になって話した教師の訴えが父母たちの心に強く響いたというのです。それは精一杯取り組んできたものの、不十分さがあったこと、しかし、それでは済まないので今後とも父母と一緒に頑張っていきたいという話だったといいます。

 「先生は本当に大変なんだ」ということがよくわかりある種感動し、親として出来るだけの協力をしなくてはと思ったというのです。大事なことは、先生が率直に訴えたことが父母の心を動かしたということです。学校はあまり問題は知らせたくないという意識が少なからずあったと思いますが、それが問題の迅速な解決を遅らせてきたときもありました。

 しかし、緊急保護者会開いた結果から、知らせないことはかえって解決を遅らせ正しいくないことを証明していると思います。不名誉だなどとは思わずに、何が起きているのか率直に知らせること、父母たちの力を借りて子どもたちの正義観を信頼していくことが大事だと痛感します。

 区は開かれた学校づくりを強調していますが、情報公開こそです。

学校は、父母と子どもたちの率直な思いを信頼し、共同して子どもの教育に当たろうと力を尽くしてほしいと思います。

警察に依存せず教育の力で解決する努力

 また、もうひとつ心配なことは、警察の導入です。少年犯罪の凶悪化で少年法が「改悪」されてしまいました。残念なことに品川区内の公立学校で警察に頼ることもでてきています。

学校で起きた事件の解決に警察の導入はいかがなものかと思います。できるだけ教育的な指導をもって解決に向かってほしいと思います。

その点の野教育委員会の姿勢を質問すると、「関係機関」という表現で警察の導入を認める答弁でしたが、私は事件が発生するのはやむなしとしてもその解決に学校が責任もって当たるべきだと思います。その努力は子どもの心をきちんととらえる必要があるので、学校側の不十分さや父母の採るべき姿勢などをきちんと見直すチャンスにもなります。答弁にはガッカリしました。