福祉を削り開発に補助金たっぷり
不況で生活くるしいのに こんな政治でいいの?
党区議団 予算に反対
新年度予算がスタートしました。不況から区民生活を守るための予算であるべきだと思いますが、風呂券枚数をカットなど福祉を削り、住宅も特養もつくらないなど切実な要求には背を向けています。一方、開発には相変わらず補助金をたっぷりと投入。間違っています。
このような内容の予算案には残念ですが反対しました。
新年度予算の特徴は、まず、国の方針を無批判に採り入れていること(中央直結)、ふたつめに、自治体の責任を棚上げして民間委託をどんどん採り入れていること、みっつめは、利益の出ない事業(福祉や教育)を削減するなど、自治体の役割を忘れた予算になっています。
エリート教育で国の方針先取り
国の方針については、教育にはっきり現れています。
区は小中一貫校の計画の中で、「小学校の学習を五年で終われる子には終わらせてあげて、中学校の先取りを少しづつさせていくことはできる」とエリート教育をめざしています。
しかし、区民が求めているのはエリート教育でしょうか。一部のできる子をつくる教育より、みんながわかるようになってほしいし、学力をつけてほしいということだと思います。国が一クラス四十人のままではあっても、都道府県が独自に国基準を下回る編成を認めました。少人数学級を強く願う国民の運動を送らば背ながらも受け入れたのです。
こういう流れを品川区は認めずに、エリート教育を進めるのですから困ったものです。小中一貫校の問題は、関係する地域に大きな怒りを呼んでいます。区民の声を聞かずに進める姿勢にも問題があります。
区民サービスを民間委託にしていいのか
品川区は、「効率的な財政運営」を強調して民間委託をどんどん進めていますが、それでいいのでしょうか。
区民サービスとは、単に仕事をすればいいものではありません。区民の方が何を求めて役所に来たのか、わかりやすくしかも簡単に教えてあげることが大事です。そのためには仕事をよく理解していなければなりません。ところが、民間委託では、契約した仕事以外には対応できませんから、区民の多様な要求には十分に応えられないことが多いのです。一面的・一律的になりがちです。それではサービスではなくなります。
保育園給食、地域センターの夜間管理、荏原文化センターのプール管理運営など区民の方たちが利用している身近な施設が委託されているだけに問題です。
福祉はお金がかかるから削減するだけ
区は、一年前から分野別に事業部制にしました。そして事業部ごとにトータルコストを抑えるよう競わせているため、区民負担が増えています。例えば、生活保護世帯に支給する入浴券(区独自の施策)は、三年ほど前は九十枚支給していましたが、新年度は六十枚に減っています。これは、六日に一回しかお風呂に入れないということです。
憲法二十五条には、「健康で文化的な最低限の生活を保障する」と書いてあり、品川区は憲法に則って行政を進めていますから、六日に一度しかお風呂に入れないということは憲法違反になると思います。
区の考え方は、福祉は支給するだけで利益を生まないから、財政効率が悪いとばかりにどんどん削減を進
めています。
党区議団は、以上のべた三点から予算案は区民の暮らしを守る姿勢を欠いており問題だと思いますので、賛成はできません。
地方自治体本来の、くらし・福祉・教育・中小業者の経営をまもる政治を取り戻すよう今後も頑張ります。
アルゼンチン債の損失
返還は、当然 他団体は給与返上で穴埋め
品川区の予算委員会で、アルゼンチン国債の損失について質疑をした際、区長は次のような答弁をしました。「違法な方法であるならば(購入したならば)いくらでも責任をとるが、合法的な方法で買ったこと。ただ、買う手続きが適当でなかった、ただそれだけの問題だ。私の財産を投入して負債を埋めるという考え方は今はもっていない。」
無責任という印象を強くしますがみなさんはいかがでしょうか。四月六日付けの毎日新聞に、財務省や警察庁所管の四財団法人が合計で十八億円のアルゼンチン国債を保有しており、三月の利払いを受けられなかったために職員給与の一部を返上するなどして穴埋めを余儀なくされているとの報道がありました。
危険を承知で購入していること、公金管理の認識が甘いことなどから、補填は当然だと思います。品川区長の発言と比較していかがでしょうか。
|