中央環状品川線の環境影響評価 区民委員会 11月26日に開かれた区民委員会では、環状6号線(山手通り)の地下30mに高速道路・中央環状品川線を建設するにあたっての環境影響評価について報告がありました。区民委員会の担当は建設問題ではなく、環境問題から質疑します。 環境影響評価とは、道路建設にあたり環境に影響を及ぼす恐れのある項目について事業者が調査・予測を事前に行なわなくてはなりません。
健康に大きな影響のある 大気質は大丈夫と言うが・・ 今回、報告された中央環状品川線の影響評価は11項目です。生活に一番影響のあるのは「大気」の項目だと思います。 ここでは、自動車の走行による二酸化窒素や浮遊粒子状物質について、「環境影響を回避または低減しているものと評価する」という表現になっています。つまり、影響が出ないように事業者としてできる限り道路の構造や計画自体に配慮したので影響は極めて小さくなる―――というものです。具体的な数値は、二酸化窒素は平成26年度で0・051〜0・055ppm。おなじく、浮遊粒子状物質は0・087〜0・090mg/?。いずれも環境基準値内です。 風害も深刻では・・? 大気質以外に区民生活にとって影響があるのは風です。町の中にたくさんの高層ビルが並ぶようになりましたが、道路の両側に高層ビルが並んでいる所は飛ばされそうになります。南は、バイクに乗っていますが、風の吹くときは怖いくらいです。 品川線は、地下13〜40mの深さにトンネルを掘って道路にしますので換気が必要になります。その換気のための煙突(換気塔)の高さは、周辺の建物の高さを超える必要があるので相当な高さになります。また、それだけの構造物のために敷地面積も2000〜2500u必要で、脱硝装置や集塵装置なども設置する予定とのこと。換気塔とはいえかなりの建設物です。したがって、風の影響については「事業計画の配慮により」として「影響は極めて小さくなるものと考えられる」と評価していますが、果たしてそれでけで済むのかという疑問が出てきます。 建設費が大幅に減額 中央環状品川線は大橋ジャンクションから板橋までの新宿線につながります。この新宿線は現在工事中で、平成18年に開通予定です。そしてすでに開通している王子線へとつながります。 この建設費は、当初は5200億円と説明されていましたが、区民委員会の報告では4000億円に減額されたそうです。その理由は、都財政が厳しいので見直し、五反田の換気塔を民有地ではなく道路内に建設することにしたためです。 財政が厳しいので見直せば大幅減額が可能になるということは、公共事業の見積りがいかにずさんだということを示すものと思います。全ての事業を見直せば、住民にしわ寄せせずに福祉の充実が可能であることも再確認できます。 |