第3回 定例会 区議会・部長答弁 (株)シンシアは「契約しない」? 9月22日から品川区議会が始まりました。八潮地域で大きな問題になっているダイオキシン汚染物処理について、自民、公明の議員も取り上げました。南ももちろん質問しました。そこでの環境清掃事業部長答弁は、「契約しないという意味で『関与しない』と言っている」ですが、本当にそう理解していいのでしょうか? チョット心配です。 区の要請は正反対の内容 前号でも報告しましたが、品川区は8月31日に施設組合に二項目の要請をしました。内容は、 みなさん、まったく正反対の内容の要請をどう理解しますか。どちらが本当の区の立場なのかこれではわかりません。ある人は、「区は不誠実だ。二番目のほうが本音ではないか」といいます。そう思われても仕方ないでしょう。 南は、本会議質問で二番目を撤回するよう求めましたが、「撤回しない」という答弁でした。ヤッパリネ。 シンシアは契約しないと言ってる・・ 施設組合がシンシアに処理させるにあたっては、契約を結ばなくてはいけないそうです。シンシアは、契約については一貫して「白紙だ」と言い続けています。 ところが、答弁した部長は、自民党築舘議員の質問と公明党の島議員の質問に、「(処理に)関与しないと明言」と答弁し、焼却処理は請け負わないようシンシアは決めたかのような発言です。本当なのでしょうか。 答弁の根拠としては、9月6日付けの八潮自治会連合会への回答をあげていました。その回答を見ると、「廃棄物の性状が不明な場合や、当社の基準に合わない場合は、受け入れをお断りする」「当社としては、現状白紙(受け入れるかどうか判断する段階にさえなっていない)と答えるしかない」となっています。 また、最後のところには「今件について、その経緯等、新聞やチラシで読む限りでは、『当社としては関与しない』という方針を固めています」と書いてあります。 このゴチック部分の叙述は、施設組合や(株)クボタから処理の申入れがあっても『関与しない」というものではないことを、しっかり見る必要があるのではないでしょうか。 『ダイオキシン汚染について考える会』が、去る6月1日にシンシアから得た回答にも同じように書いてありました。しかし、この時も「処理を受け入れない」との表現は一切ありませんでした。言葉を巧みに使っているという印象は、今日の区議会でも同じように持ちました。 区は、その巧みを見抜けないのか、あるいは、知らんふりをしているのかと思ってしまいます。 『ダイオキシン汚染について考える会」は、9月中の回答を求めてシンシアに「受理しないよう」要請を送付しました。 「無害化」するとダイオキシンの危険はなくなるの? 無害化するとダイオキシンの危険性はなくなるのでしょうか。そんな期待はできません。大阪の現地で無害化処理をするといってもダイオキシンの汚染濃度をゼロにまで下げられないのです。光や高圧水で処理するのです。焼却炉を解体したときに出た廃棄物の汚染濃度はなんと、1億2000万ピコグラム(ピコは1兆分の1グラム)もあったのです。到底ゼロにはできません。1億2000万ピコグラムを1000ピコグラムに低減できたとしても、環境や人の健康に影響を与えない値まではできません。絶対量では危険な値に間違いないからです。ある教授も「無害化という言葉に惑わされないこと」と言います。 この問題を質問しましたが、最後まで追及できませんでした。10月4日からはじまる決算委員会で取り上げたいと思います。 自民(築舘議員) それにしても、築舘議員と嶋議員の質問の中に、住民の不安を煽るように活動していると決め付けた発言がありました。この間、大阪に行ったり、チラシを配布していることを指しているのかなと思いましたが、そうであれば、施設組合など汚染物を品川に運んで処理をしたい側を喜ばせるだけです。 処理を中止させるためには、団結をしなければなりません。足を引っ張り運動を乱せば相手にスキがあることを見せ、そこを突いて輸送されてしまいます。利敵行為だと思います。ダイオキシンの危険性を正しく理解するなら、区民の運動に水をさすのは止めるべきです。住民の気持ちを大切にすることこそ議員の務めではないでしょうか。 本当に残念な発言でした。 議事録ができ次第、正確に報告します。 施設組合と住民が和解成立 本会議中の9月22日の午後2時過ぎに施設組合と住民側が裁判所で和解成立との報告が届きました。 |