区長発言にビックリ! 長引く不況、失業率は4・7%前後を行き来しています。ようやく見つけた仕事なのに、給料は十数万円程度。でも、多くの方たちは「これでは暮らせない」と思いながらも一生懸命に働いています。 区は、職員削減をする一方で、安上がりの非常勤や派遣労働をたくさん採用しています。決算委員会でこの問題を取り上げました。 決算委員会が10月4日から19日まで開かれましたが、南は2日目の「総務」の所管で雇用問題を取り上げました。 やっと見つけた仕事 なのに給料は14万円 「子どもを保育する仕事は大好きだから不安定でもしかたないけど、身分が安定すればもっとよい仕事が出来ると思う。」という思いを寄せてくれた方がいました。 品川区は正規職員を20年間で1394人も削減(02年時の数字)する一方で、非常勤採用を増やしてきました。平成5年当時の代替職員は2455人、決算額は2538万円余だったのに、15年度には4569人、決算額は3864万円です。人数は1・8倍になったのに、人件費は1・5倍しか増えていません。つまり、年々人件費を削っていることがわかります。 大不況時代、失業者が多く、求職者がたくさんいることをいいことにして、人件費をさらに引き下げています。 単純計算すると、時給は1000円をチョット越える額になり、民間は850円程度が最多ですから、比べると「いい方」になると思います。 しかし、『好きな仕事だから我慢』できるとは言っても、実際の生活は大変だと思います。また、公共が低く押さえられていることは、民間に大きく影響し必然的に民間をさらに低くさせることになります。 地域経済を活性させるためにも安くするな 南は、品川の地域経済を不況時であっても活性化させるには、公共の仕事や賃金を安くしてはいけないと思います。消費を高めるためにも、非常勤の賃金を低く押さえるべきではありません。 驚きの区長・課長発言 南は、保育園の方たちに、非常勤職員や派遣職員がたくさんいて、早番や遅番などの交替勤務で保育園を運営している大変さについて聞きました。また、新年度には五分の一の職員が異動で変わり、派遣職員も契約が切れて変わるので、特に大変な実態であることがわかりました。 人材派遣の導入について、15年度は31人を採用。正規に代わって病気休職や産休・育休の代替に充てています。課長は「保育園に勤めて当初から一定の仕事が出来ることを想定し、・・・正規とほとんど同じことが可能に・・・遜色のないような仕事を」と答弁。 賃金については、時間単価が1社が1680円、2社目は1522円だと紹介し、「十分な妥当な契約金額額だ」と言い、「派遣会社が被雇用者に対してどのような賃金を払っているかについては関知するところでない」とまで言い切りました。 南は、さきのメッセージを紹介しながら、みんないい仕事をしたいと思ってること、1年雇用ではいい仕事が継続されていかないことを強調し、改善を求めました。 しかし、最後の区長発言はさらにひどいものでした。「調理代行の人かどうかわかりませんが、14万円で仕事を出来る、いや、わたしはすばらしいなということをしみじみ感じました。」「行政はいつも効率的なものを目指して仕事をするのは、役目だと思っている」というのです。 また、「人件費が47%から26%になったが、23区で負けをとらない仕事をしている」ともおっしゃいました。 みなさん、どう思いますか。14万円で暮らせますか。区長は区民の痛みをどのように受け止めているのでしょうか。 百歩譲って、直接、区が契約したら? 百歩譲って、派遣会社から派遣するのでなく、直接、区が契約金額で採用したなら、1680円の場合、月額が26万8800円になります。1522円なら24万3500円ですから、社会保険などを引いても20万円程度にはなるでしょう。14万円よりはるかによくなります。 また、23区で負けをとらない仕事をしているといいますが、土曜日や日曜日の休日に出勤して仕事をしている職員がたくさんいます。 週5日勤務にもかかわらず、仕事が終わらないから休日出勤せざるを得ないのです。ここを見ないで、正規職員を減らし、非常勤などの不安定な雇用を広げて、人件費を減らしたと言ってはばからないのは間違っています。 訂正のお知らせ 先週の「お元気ですか 南恵子です」ニュースno835号で、正確でなかった記述がありましたので訂正します。 冒頭の3行目「前代未聞の計画は、ようやく中止になったという報告をします」の『中止』は、外部委託しないという確定を今のところできないので削除します。環境省は施設組合に「もう少し地元で処理できるものはないか」といっているだけで、外部委託をしないということではないことがわかったからです。 |