保育課長の答弁は 経済情勢、その他国の動き見て 予算委員会で保育料問題を取り上げ質問をしました。昨年、「毎年9%づつ、3年間で27%を引きあげる」といい、23区に先駆けて10月から強引に上げました。しかし、来年度予算に盛り込まれていません。渋谷区は逆に半額に引き下げています。 経済情勢がいっそう深刻になっているときに、品川区は保育料を引き上げ、保育園を利用している父母に重たい負担を押し付けてきました。 昨年、共産党区議団はこの問題を大きく取り上げ、父母と一緒に運動をすすめました。 失業率が依然として改善していない事態、所得が大幅に落ち込んでいる事態など、区民生活は厳しさが増しています。医療費や各種社会保険料などの負担も重くかかっています。 そのような実態のさなかに保育料値上げ2年次分がされれば大変だということで、この問題を取り上げました。 上げない理由は 経済情勢・その他 国の動き見て 保育課長は、「(保育料は)国基準の60%を(徴収することを)めざして9%の値上げをした」「しかし、来年度予算には経済情勢、その他国の動きを見てあげなかった」と答弁しました。この姿勢を今後もしっかりと持ち続けてほしいものですが、残念ながら、今のところ区に期待はできません。 国の「三位一体」で区の財政負担大に 国は三位一体の改革と称して、地方自治体への補助金を大幅にカットし、保育園の運営費の補助をなくしました。そのために品川区の財政は大きな穴を空けることになります。区は、独自財源を保育園運営に当てなくてはなりません。 品川区の財政はいい状況にあるといいますが、半永久的に続くのですから独自財源投入は大変な負担です。 値上げしないもうひとつの理由は国の増税策にあり? 一方、定率減税の縮小廃止が来年1月から始まりますが、これはすべての給与所得者に厳しい影響を及ぼします。もちろん保育園の父母も同様です。定率減税の縮小廃止とは所得税や住民税の減税がなくなり、その分税金が高くなります。そうなると保育料は前の年の税金に連動するので、高くならざるを得ません。つまり、区は昨年の計画通りに保育料を無理やり上げなくても、国の増税策で黙っていても高い保育料となってはいってくるのです。保育課長の言う「国の動きを見て」とはこのことを指しているのです。 地方自治体は、住民の暮らしを守ることが第一の仕事のはずなのに、国と同じように「取れるだけとろう」の姿勢では頼りになりません。 保育料引き下げ条例をつくれ 深刻な生活状況のときだからこそ暮らしを守る政治を地方からつくる必要があります。 日本共産党は、保育料を引き下げるための条例を作るよう求めました。昨年の国会で、小池晃参議院議員が厚生労働委員会で取り上げ、厚労相の答弁を引き出しました。大臣答弁は、定率減税が始まったときに、減税で保育料が安くならないように変更したので、今回の増税は逆の変更することになるーーということです。 下の表は品川区に入る保育料収入と国の補助金の推移です。 平成15年度以前の保育料収入は7億円台でした。しかし、平成16年度に保育料を値上げしたので半年分の額が増えています。 定率減税の廃止縮小は認められない 保育料から見ただけでも定率減税廃止のひどさが浮き彫りになります。これ以上の生活破壊は許さない世論を広げましょう。 |