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南恵子 お元気ですか南恵子です。 2005年11月20日発行
第874号


アルゼンチン国債
区損害額も責任も明らかにせず
財団の問題だから評議委員会で言え

決算委員会で、品川区の無責任さがはっきり現れたのが、アルゼンチン国債問題です。1億6000万円がたったの3分の1の価値しかなくなってしまったのに、「財団の問題だから財団に聞け」と答弁拒否する区は、責任を投げ捨てる不誠実な態度です。

文化振興事業団は 区丸抱えといってもおかしくない団体

文化振興事業団は品川区が丸抱えしているといえる根拠ですが、まず基本財産は5億円、その94%の4億7000万円を品川区が出資しています。また、区の職員は管理職を含めて3人派遣し、補助金は、毎年1億6000〜7000万円出しています。家賃は取っていません。これほどまで区が大きく関与しているのに、「財団は理事会を持っているので個別の団体だ」と強調しています。

区は、区民の文化振興に寄与する人格の違う団体だと主張、だから議会でアルゼンチン国債問題には一切答弁をしないというのは逃げているとしか思えません。もっと堂々と答えるべきです。

アルゼンチン債購入は適法だった

助役は、決算委員会でこの問題を質問したわが党の沢田委員の質問にアルゼンチン国債を買ったことは問題ない、適法だった――と答えています。

しかし、総務省が出している運用指針では「基本財産の管理運用は、安全確実な方法、元本が確実に回収できるほか固定資産としての常識的な運用益が得られ・・」という指導内容になっています。この指針に逸脱してアルゼンチン債を買って損害を出したのですから問題はそれだけ大きいのです。

「アルゼンチン債の購入は間違っていた」と撤回して謝罪するべきです。

法律違反ではない済んだこと――とすます区

助役はしきりに「適法」を強調しました。しかし、公益性から考えると間違っていたのです。また、「財団固有の問題」だから、議会で議論するにはふさわしくないとして「答弁は差し控えたい」として済ませています。こんな姿勢では何も解明されないままです。いいのでしょうか。

財団の固有の問題と明らかにしないのは・・・

この問題を取り上げると、いつも持ち出してくるのが「財団の固有の問題だから、評議委員会で議論して」という言葉です。

しかし、わが党が取り上げる立場は、当時の区の責任者が財団の責任者になっていたのですから財団とダブってしまうのは当然です。 区は、アルゼンチン問題が明らかになった当時、調査特別委員会を作りました。その責任者は助役です。その報告書について、区議会では集中審議を行った結果、「低格付け債券の購入は不適切と指摘せざるをえない。なぜ購入したかなど疑問が残る。」という内容の決議をあげました。

助役はしきりに決議を上げたことで議会での論議は必要ないという姿勢をとっていますが、損害額が決まったのにこの問題の説明もなく謝罪はもちろんありません。とんでもないことです。

党の沢田議員は、損害がなければ、相当額(1億円程度)分を文化振興事業団の主催する入場料など安くできたのに、その意味で区民に対して損害を与えたことになるから説明と謝罪をするべきだと主張しました。みなさんはどのように思いますか。

解体工事に住民説明を義務付ける

区内のあちこちで解体工事が行われています。解体工事はその性格上大きな音や振動、ほこりなどが発生しますので、近隣に住んでいる方とトラブルがおきます。

そこで、品川区は今年8月末に『品川区建築物の解体工事計画の事前周知に関する指導要綱』をつくり、解体業者に義務付けました。担当課長は、「区民からの苦情はめっきり少なくなった。」といいます。本当でしょうか。

説明する対象範囲が少ないことの問題

せっかく作った指導要綱なのに説明をしなければいけない範囲を少なくしたために、一部の地域で問題がおきてしまいました。

区の設定は、解体工事現場の敷地から10m以内(あるいは建物の高さの範囲)と定めていますが、解体で出る音は10mにとどまらずさらにその先にまで届きます。

法律にも条令にもはみ出して救われない

説明義務の範囲外にいる方も騒音に悩まされるのに何も対策をとってもらえず困って、南のところに相談に来ました。実際には何も応えられずに終わってしまいますが、つらいところです。

そもそも国基準や区条例が甘すぎる

環境課から騒音測定器を借りて音を図ったといいますが、ピッ、ピッと基準をオーバーします。基準は85、その基準は高すぎます。

資料によると、80は地下鉄の車内、90は大声による独唱とあります。

これでは基準そのものが甘く、法律にふれてないので指導も要請できません。