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南恵子 お元気ですか南恵子です。 2006年3月5日発行
第884号


検証もせず「問題なし」
学校給食の民間委託 区教委の無責任答弁

定例区議会が始まりました。南は、学校給食の民間委託中止を求める質問をしましたが、「保育園で実績あり、質は確保されている」と無責任答弁です。栄養士もいなくどう確保しているのでしょうか

区の主張「作り手が変わっただけで今までと同じ」
というが本当にそうなのか

保育園給食に民間業者が入ったときもそうでしたが、今回の学校の場合も「何も問題ない」「作り手が変わっただけ」「給食の質は確保されている」の一点張りでした。しかし、実際は質も味も落ちていますし、食材業者泣かせになっています。

質の問題では、油くさくて食べられないてんぷらとか異物の混入とかあります。栄養士(公務員)が作った献立を業者が雇用した調理責任者が説明を受け、各学校でパートと一緒に作ります。契約書には、集団給食や学校給食の経験ある人を採用するとなっていますが、実際は経験ない人が来るそうで、栄養士は法律で調理の指導は出来ないそうですが、給食の時間に間に合わないので指導せざるをえないと言います。教育委員会は経験ある人を入れるといっていたのに「学校で教育してほしい」と言うなんて違うじゃないかと怒っています。大量に作る給食を慣れない人が作るのですから大変です。今までは調理師が一度に入れ替わることはなかったのに、委託によって全員が入れ替わったのです。

また、給食時間に間に合わせなくてはならず、手の込んだ献立の日は食材納入時間が、朝7時前になるところもあるそうです。

そんな状態なのに「民間のノウハウの方がすぐれている」の一点張り、何を持って優れているというのでしょうか。

委託の説明は学校長任せ

委託されている学校はすでに3校あります。4月からは10校増えますが、校長先生からの説明はさらっとしすぎているらしく、「気付かなかった」人の方が多いようです。

この問題を質問すると、教育委員会の答弁は「校長の責任で実施」「学校だよりで」などで済ませる無責任さです。父母は委託になると味や安全性など大丈夫なのかと心配しています。それらの不安に応えるためにも区の説明責任を果たすべきです。

八潮の5校でも委託が始まります。

ところが、集中管理方式という初めてのやり方です。

議会での答弁は、小学校は八潮小学校でつくり、八潮北小と八潮南小に配達します。中学校は八潮中で作り八潮南中に配達します。

配達は初めての方式

配達体制は初めてのやり方だけに心配な点があります。

時間がかかるほど味は落ちますので質問しました。答弁は、高温の食管を使い、数分で配達できるのでさめる心配はないといいますが、本当にそうでしょうか。

たしかに近いのですが、調理された各献立を食管に入れて子どもたちの前にお盆に載せて届くにはとても数分では出来ません。

区教委は、事実を正確に見ないで「数分で届く」で問題なしにするようでは、子どものための安全な給食を作る意識に欠けていると思います。

また、方式も変わるのに説明はやはり学校長任せ。入学説明会に出席したある方は、「何も話しがなかったのでわからなかった(委託すること)」といいます。こんなことでいいのでしょうか。

パート長く働き続けられるよう待遇改善を

委託業者が雇用しているパートは長く働けず、すぐ止めてしまいます。仕事内容は正規と同じでも安い賃金ですから当然といえます。待遇を良くして長く働けるようにすることが仕事に慣れ、仕事の理解でき、いい仕事(子どもがおいしいといってくれる)につながります。いつまでたっても給食作りになれない人で作るという状況の改善が求められます。答弁は「業者の責任」に済ましています。