不燃ごみせっかく分別をしているのになぜ燃やすの? 23区長会は昨年10月に「廃棄物の最終処分場を延命させる」ことを理由にして、2008年度から廃プラスチックを燃やす『サーマルリサイクル』を実施することを決めました。最終処分場問題は重要ですが、環境に負荷を与える「焼却」はなおさら大きな問題です。 7月からモデル実施 23区長会は昨年10月の区長会で、「廃プラスチックのサーマルリサイクルについては、08年度を本格実施の時期とする」と決めました。 それを受けて、品川区は今年7月から一部地域(荏原1・2丁目と西五反田5・6丁目)でモデル収集を行います。 区民は燃えるごみと燃えないごみに分けて、区はそれを収集して、燃えるごみは大井清掃工場で燃やし、燃えないごみは最終処分場(東京湾の埋立地)に運搬して処理しているものとばかりに思っていましたが、実際は16年も前から大田第二清掃工場で焼却していたのです。 そして、2年後に堂々と燃やせるように、まずモデル実施をしてから本格実施にこぎつけようとしています。 区は燃やしていることをもって、何も害は無いとでもいうのでしょうか。みなさんはどう思いますか。 今まで分別をしてきたのはなんだったのか 区が区民に分別を呼びかけていたのは何のためだったのでしょうか。 また、区は何を目的にしてごみの分別収集を行ってきたのでしょうか。区民と一緒にごみ問題を考え、共同でごみを減らそうとしていたのではなかったのか。 最終処分場の延命も大事な課題ですが、不燃ごみが増えるのは消費者が無関心だからではなく、ペットボトルやプラスチック類がどんどん出回る仕組みが一向に改善されていないからです。 拡大生産者責任を機能させること 95年に容器包装リサイクル法が制定され一時的にリサイクル率は向上しました。しかし、その直後に1g以下のペットボトルが出回ることになり一挙にふえてしまいました。 製造者・生産者としての責任を明確にして、分別や収集に処理に対しての責任を果たさせるようにしなくては根本的な解決になりません。 大量生産と大量消費、大量廃棄をきっぱりと止めさせることが改めて大事だと思います。 それにしても、23区長会の決定は生産者に対する責任を求めようとしないものであまりにも安易すぎます。 |