「低格付債権の購入は不適切と指摘せざるを得ない。なぜ、購入したかなど疑問の残るものである」…第1回定例会最終日の3月28日、「(財)品川文化振興事業団の財産運用に関する決議」を全会一致で決定しました。今議会は1億6千万円のアルゼンチン債購入問題が争点となりましたが、共産党議員団の奮闘でディフォルトリスクの高い低格付BB債を買ったことを明確に批判した文書を盛り込むこととなりました。
決議案は自民党、共産党案が2本提出され、議会運営委員会で自民党案ですりあわせをすることを確認。共産党は少なくとも「低格付BBの債権を買ったことの批判を加えなければ反対討論をおこなう」と主張。自民党案に前段の文言が盛り込まれたものです。
高橋区長は公益法人の運用基準に照らして「アルゼンチン債購入は問題ない」としてきただけに、計り知れない政治的打撃となりました。
また、与党各党は「区の財産管理調査会」の報告を鵜呑みにし「手続き上のミス」としてきましたが、共産党の道理ある主張は与党会派をも動かしました。
なお、同日、本会議にアルゼンチン債購入問題の調査特別委員会の設置動議を提出しましたが、自民、公明、合同、民主与党各党の反対で否決となりました。
この動議は(1)低格付BB債をなぜ買ったのか、不明確であり反省がないこと、(2)高橋区長は、アルゼンチン債購入は「相見元助役の独断」としてきましたが、共産党によって事業団が組織ぐるみで買ったことを明らかになったことで、高橋区長の当初からの関与の疑いが強まったこと、(3)区民財産を1億6千万円も紙くずにしかねない危機を生んだのに区民に謝罪しない点などをあげ、全容解明は緒についたばかり、として提案したものです。
あらためてこれだけの疑惑があるにもかかわらず、動議を否決したことは、オール与党の姿勢が問われるといわなければなりません。